食器棚のサイズはどうやって選ぶ?奥行きやカウンターの高さも確認!

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キッチンの中でも大きなスペースを必要とするのが、食器棚です。こだわりの食器棚を選択することでキッチンの使い勝手も良くなります。特に、サイズ選びに注意しましょう。

ですが「適したサイズがわからない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そこで、食器棚の購入を検討している方のために、サイズの選び方について紹介します。
この記事を読むことによって食器棚の種類やサイズ選びのポイントがわかるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。

食器棚の種類

食器棚には、一体型タイプやL字型タイプ、カウンタータイプ、キャビネットタイプなどの種類があります。それぞれの特徴を紹介します。

一体型タイプ

一体型タイプとは、食器棚の中でも代表的な種類で、食器のほかに家電などが置けるオープンスペースが一緒になっているものをいいます。炊飯器や電気ポット、トースターなどを設置できるので、非常に便利です。

上台の扉には、引き戸タイプのものと開き戸タイプのものがあるので、どちらが良いかよく検討して選択しましょう。下台はごみ箱置き場が設置されているものや、大容量の引き出しがあるものなど、商品によって特徴が異なります。

ハイタイプのものを選択すれば、横幅がそれほどなくても縦幅が確保できるため、たくさん食器を収納することが可能です。
ただ、180cm程度の高さがあるものだと、高いところの食器は取り出しにくくなります。女性は踏み台を用意しておくと良いでしょう。自分の身長に合わせて食器棚の高さを検討するのも一つの方法です。

L字型タイプ

背の高い食器棚と、カウンターを組み合わせたような形の食器棚です。大容量の収納を確保しながらもカウンターを組み合わせることによってキッチンの圧迫感を抑えることができます
カウンター型のみの収納棚と比較すると収納できる食器の量が多いのも特徴です。

カウンター部分はできあがった料理を置いたり、調理家電置き場として使ったりすることもできますし、インテリアを飾るのにも活用できます。

L字型タイプの中にも、カウンター下部にごみ箱を設置できる引き出しなどがついているものがあります。引き出しタイプのごみ箱置き場であれば、目隠しができるので「キッチンに大容量のごみ箱を置きたいけれど、生活感が出るのは避けたい」と考えている場合にも向いているでしょう。

カウンタータイプ

カウンタータイプは、下棚のみを設置して使用するタイプの食器棚です。収納力はそれほど多いとはいえませんが、作業スペースを取ることができるので、キッチンの作業スペースが足りないと感じているような場合に向いています

また、上棚や中棚があるタイプの食器棚と比べて圧迫感がないので、キッチンを広く見せたいと考えている場合にも向いています。カウンターの両側から収納が利用できる食器棚も多いです。

カウンターの天板は、ステンレス製のものや、木製のものがあります。作業スペースとして活用しようと考えているのであれば、水をはじくステンレス製の天板が採用されているものを選択すると良いでしょう。
ただ、どうしてもギラギラ輝いて目立ってしまうので、どちらが向いているかよく検討が必要です。

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キャビネットタイプ

収納スペースがメインとなっている食器棚です。一般的に調理家電を置けるスペースは用意されておらず、スリムなタイプが主流となっています。
それほど食器の収納力が必要ない場合に向いているでしょう。

また、カウンターなど、他のタイプの食器棚と組み合わせて使用することもできます。収納したい食器などが増えて溢れてしまった場合、セカンド食器棚として活用されるケースも多いです。

食器棚の奥行きのサイズ

食器棚を選ぶ際、奥行きのサイズを確認しておくことも欠かせません。奥行きによってどのような特徴があるのか解説します。

30cm程度

奥行きが30cm程度の食器棚はとてもコンパクトなので、キッチンに十分なスペースが確保できない場合に向いています。キッチンの通路を広く取れるのが特徴です。2人以上でキッチンに立つことが多い場合も、すれ違うスペースを確保しやすくなります。

小型のトースターやコーヒーメーカーなどであれば置けることが多いですが、電子レンジなどの設置は難しいので、注意が必要です。また、収納力もそれほど高くはありません。

注意しておきたいのが、安定性の問題です。地震による揺れの影響なども受けやすくなるので、十分な転倒防止対策が求められます。

40cm程度

奥行き30cmと比較すると収納力は高まりますが、幅の広いものなどは収納が難しいです。また、家電の設置スペースがついているものも少ないです。

家電を置きたいと考えている場合、家電自体の大きさだけではなく、設置するのに必要なスペースを確認しておきましょう。例えば、家電の周囲は○cm開けると設置の条件が定められているものもあるため、注意が必要です。場合によってはその他の場所に家電を置くスペースの確保も必要になります。

45cm程度

奥行き45cmの食器棚は選択する方が多いため、商品の選択肢が豊富です。食器の収納力も多く、なおかつ大きすぎないので必要以上にスペースを圧迫することもありません。

そのため、基本としては45cmの奥行きを持つ食器棚から検討してみると良いでしょう。45cmだとキッチンが狭くなると考える場合は30cmや40cmの奥行きのものを、スペースに余裕があり収納力を増やしたいのであれば50cm以上のものがおすすめです。
ただし、スチームオーブンなど、大型のオーブンレンジは置けない可能性があります。

50cm程度

大型のレンジを置きたいのであれば、奥行きは50cm程度欲しいところです。収納力も高まるので、たくさんの食器を収納する場合などに適しているでしょう。

ただ、奥行きが50cm以上となると大型の食器棚になってくるので、通路のスペースが圧迫されてしまうことがあります。実際に設置した時、どの程度通路を確保できるのかは事前に良く確認しておきましょう。
また、コンパクトなタイプと比較して大型の食器棚であるため、価格は高くなります。

60cm程度~それ以上

奥行きが60cm以上ある食器棚は、ごみ箱を設置するスペースを確保しやすくなります。食器棚の下にごみ箱を置きたいと考えているのであれば、奥行きが60cm以上あるものを選択すると良いでしょう。

大容量の食器が収納できるほか、ほとんどの調理家電も置けます。ただ、場所を取ることについてはよく考えておかなければなりません。
また、標準タイプと比較して大型になることから、選択肢が少ないのはデメリットです。

食器棚のサイズの選び方

食器棚にはさまざまなサイズがありますが、どのように選んでいけば良いのでしょうか。サイズを決定するポイントは、食器棚に置く家電とインテリアの雰囲気、ブランドの3点です。それぞれ解説します。

①食器棚に置く家電から選ぶ

食器棚に家電を置きたいと考えているのであれば、その家電を設置できる幅、奥行き、高さのものを選択しなければなりません。先に調理家電を置くのに必要になるスペースを計算しておきましょう

食器棚に置かれることが多い家電といえば、電子レンジや炊飯器、トースター、電気ポット、コーヒーメーカーなどです。この他にもミキサーや電気フライヤー、ホットプレートなどを収納しておきたいと考えている方もいるでしょう。

食器棚に置いたままで使う家電については商品の説明書を確認し、左右と上部、上部、背面にどの程度のスペースを確保しておかなければならないのかも確認してください。例えば、電子レンジの場合、天面は10~15cm以上、背面は3~10cm以上、両側面も3~10cm以上確保しなければならず、どの程度空けなければならないかは製品によって大きく異なります。
10~20cm程度確保できると良いでしょう。

指定されているスペースを確保することなく使用した場合、火事などのリスクも考えられます。どこにどの家電を置くか検討する際は、安全性や使い勝手のことも考慮した上で考えましょう。

②インテリアの雰囲気に合わせて選ぶ

周囲に設置するインテリアの雰囲気に合わせてサイズ選びをすることも大切です。

例えば、周囲に大型の家具などが設置されている場合、食器棚も大きなものを選んでしまうと圧迫感が出てしまいます。こういった場合は、カウンタータイプやキャビネットタイプのコンパクトなサイズのものを選ぶと良いでしょう。
もちろん、収納力の問題もあるので、コンパクトなものを選んで後から後悔しないように注意が必要です。
L字型の食器棚であれば、背の高い食器棚部分とカウンターを組み合わせているので、圧迫感を抑えることもできます。

また、食器棚以外の大きな家具や家電を別の場所に移すのも良いでしょう。サイズだけではなく、デザインやカラーもインテリアの雰囲気に合わせて選ぶのがおすすめです。

③ブランドから選ぶ

ブランドによって商品のサイズ展開が大きく異なります。大型の食器棚を得意としているブランドもあれば、さまざまなサイズ展開を用意しているブランドもあるので、気になるブランドを探してみると良いでしょう。

食器棚をカウンターの高さで選ぶ場合

食器棚にカウンターが設置されているタイプの場合、カウンターの高さにもこだわりましょう。カウンターの高さは、使い勝手とも大きく関係してきます。
大きく分けてハイカウンター、ミドルカウンター、レギュラーカウンターの3種類があります。

ハイカウンタータイプ

ハイカウンタータイプとは、一般的にカウンタートップまでの高さが床から100cm前後のもののことをいいます。
ハイカウンタータイプは下キャビネットの収納力が大きな魅力です。たくさんの食器類などを収納したいと考えている場合に向いているでしょう。また、収納に困ることが多い大きい器も収納しやすくなります。

カウンターに電子レンジなどの家電を置いた時、操作しやすいのも特徴です。家電は高い位置に置くと使いにくく、低い位置に置くとかがんで使用しなければなりません。例えば、炊飯器は下キャビネットの上方に置くことになりますが、ハイカウンタータイプであれば位置が高くなるので、あまりかがむ必要がないのが魅力です。

特に毎日頻繁に使う家電は適切な高さに置くことによって、小さなストレスを抑えることにもつながるでしょう。
背の高い男性でも作業しやすいのが魅力です。小さな子どもがカウンターの上に置かれているものを触ってしまうようなリスクも小さくなるでしょう。

一方で、身長の低い女性はハイカウンタータイプだと使いにくさを感じてしまうことがあります。

ミドルカウンタータイプ

ミドルカウンタータイプとは、床からカウンタートップまでの距離が90cm程度のもののことをいいます。ハイカウンタータイプほどではありませんが収納力に優れており、使い勝手も良いです。
ハイカウンタータイプと、レギュラータイプの間にあたるため、収納力と使いやすさについても中間的な位置付けといえます。

レギュラータイプ

レギュラーカウンタータイプは、床からカウンタートップまでの距離が80cmほどあるもののことをいいます。3つの種類のうち、最もカウンターが低いのが特徴です。

カウンターが低くなると、その分作業がしやすくなります。特に身長が低い女性の場合、ハイカウンタータイプやミドルカウンタータイプと比べて台所作業がしやすくなるでしょう。

全体的に圧迫感を与えにくいのも魅力です。収納については、カウンター上部の収納のほうが多くなります。

食器棚のサイズを選ぶときにやっておきたいこと

食器棚のサイズを選ぶ際には、やっておきたいことがあります。特に注目したいのが以下の3つです。

ポイント①家の中にある食器の数を確認する

まずは家の中にある食器をすべて出し、どの程度の収納力が必要か確認しておきましょう。

新しく食器棚を購入する際、よくある失敗が収納する食器の数と購入した食器棚の収納力が合わないといったトラブルです。食器の数が少ないのに大容量の食器棚を購入してしまえば、無駄な空きスペースが生まれることになってしまいます。
反対に、収納力が不足してしまった場合、無理に食器を詰め込んだり溢れたりすることになるため、注意しましょう。

ほとんど使っていない食器は売ったり処分したりすることを検討してみるのもおすすめです。例えば、夫婦2人で暮らしているのにマグカップが10個もあった場合、必要なものを残して処分すればそれだけ収納力が低いコンパクトな収納棚でも足りやすくなります。
食器の断捨離をする際は「いる・いらない」の段ボールを作って取り組むとわかりやすいです。
特に大量に食器がある場合「まずは床に広げてから」と考えるとかなりのスペースを必要としてしまいます。段ボールに分けながら進めていくのがおすすめです。

実際に使ってみて使いづらいと感じたものや、購入したものの全く使っていない食器などがあれば積極的に処分しましょう。形が特殊で収納が難しいものなども処分について検討が必要です。
食器棚の種類によっては食器以外にも調理家電類を収納することになります。食器の総数だけではなく、食器棚に入れたい調理家電のサイズも考えた上で食器棚のサイズを検討しましょう。

ポイント②動線を考慮する

大きな食器棚を購入したいと考えている場合、同時に検討しなければならないのが動線の問題です。食器棚によってキッチンのスペースが圧迫されてしまい、行動しにくくなったといったことがないようにしましょう。

奥行きや横幅のある食器棚を設置する場合、当然ながらスペースが必要です。ただ、場合によっては大きな食器棚を購入してもその他のカウンターやテーブルといったものの位置を変更することによって対応できる場合があります。

ひとつの目安として、1人がゆったりと通れる動線の幅は約60cmです。2人がすれ違う場合、900~1,200cmは欲しいところです。
例えば、親子や夫婦で一緒に料理をする場合、動線についてはよく検討しておいた方が良いでしょう。実際にキッチンで作業をする様子をイメージし、どの程度のサイズまでであれば問題なく設置できるのか考えてみてください。

ポイント③家具とのすき間に余裕を持たせる

新しく食器棚を購入して設置する際、どこに置くかシュミレーションする方が多いはずです。この時、家具・家電同士の隙間を全くなくしてしまうのはおすすめできません。

例えば、電子レンジと同様に冷蔵庫は周辺に隙間をあける必要があります。どの程度の隙間が必要かは製品によって異なりますが、基本的には3ドア以上であれば左右5mm以上あけておけば良いとされています。2ドアの場合は左右2cm以上、背面は背面7cm以上です。

ただし、左右5mm以上のスペースを確保しておけば良い3ドア以上の冷蔵庫だったとしても、壁から少し離しておかなければ結露の影響で壁紙が傷んでしまう可能性があります。さらに、家具・家電同士の隙間に何か物を落としてしまったりすると取り出しにくくなってしまうので、手が入るくらいのすき間を確保しておくのがおすすめです。
すき間をあけることによって風通しが良くなり、結露も発生しにくくなりますし、掃除もしやすいといえます。

設置場所や食器数なども考えて慎重に検討が必要

いかがだったでしょうか。食器棚のサイズ選びでどのようなことを押さえておくべきか解説しました。奥行きによる特徴の違いや、サイズ選びのポイントをご理解いただけたかと思います。
一度購入するとサイズに不満があっても簡単に買い替えが難しいので、慎重に選びましょう。まずは目的のサイズをはっきりさせてから実際の商品を見に行くのがおすすめです。

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